生駒通信2006年4月～6月
６月30日（金）
今や恒例となった、大阪ＯＭＭの古書市。今回行くには、実は別の目的があった。こうした各地の古書市でよく顔を合わせる人に会いたかったのだ。というのは、少し前から連絡をとろうとしているのに、いくら電話をかけても出ないのだ。そこは自宅ではなく、関係していた資料室を運営している会社なのだが、いつかけても人がいない。まさか潰れた？ 今年の年賀状に「余命は……」なんてことが書いてあったことも急に気になりだした。しかし、ほかの連絡先は知らない。わずかに古書市で出会うことを願ったわけだ。昨年もいきなりあったし。
しかし、今年は姿を見なかった。いよいよ気になる。幸い、古書の方はまずまずの収穫を得たのだが……。
６月28日（水）
奈良で某ＮＰＯの人たちと飲んだ帰り、生駒でまたバーに入る。よくしゃべった後は、一人静かにたたずみたいのだよ。ところが、その晩店にいた客のグループがうるさい。大声でしゃべっている。聞きたくもない下世話な話が、耳を押さえても入ってくる。あきらめて１杯だけで出た。どんないい店も、客が格を決める。
静かな裏道通って家路をたどる。すると、ホタルが飛んだ。。１匹、２匹……。どうやらゲンジボタル。どぶ川にもホタルがいるのかと思ったが、ホタルは少し汚れている水の方が生息しやすいのだった。しかし３面コンクリート張りでも棲めるのか。生駒の自然も案外図太い。ちょっと得した気分になった。
６月26日（月）
雨の中、長崎に出発。ところが着いた九州は警報の出るほどの大雨だった……。それでも長崎総合科学大学のバイオマス装置を取材して、とんぼ返りに帰宅。せっかく長崎まで行くんだから、当初は一泊して翌日観光でもしようかとも考えたものの、一人グラバー亭やハウステンボス行っても面白くなかろうし、雨ではたまらんと思って日帰りの予定を組んだのだが、正解だったかな。もっとも傘は、家から生駒駅までの往復しか使わなかった。
６月24日（土）
「詩のボクシング」奈良大会を観戦に行った。文字通り、リングで詩の朗読をすることで対戦し、勝ち負けを決める。これまでテレビで全国大会を見ていて、結構感動したのだが、身近な奈良で大会（地方予選）が開かれるなら、生で見たい聞きたいと思ったのである。
いやはや、なかなかのものであった。予選を勝ち抜いた１６人のトーナメント戦なのだが、詩とか朗読といった一般的なイメージでは語れない、パフォーマンスとイマジネーションの世界。奈良県はレベルが高いのではないか（もっとも出場者は奈良県民とは限らないけれど）。３時間半、みっちり聞き入ってしまった。ただ観客が少ないのは残念。出場者の関係者以外の、私のようなフリーの客はわずかだったんではないかな。もっと宣伝すべし。
思えば、私も若いころは仲間と飲み屋の舞台で即興朗読パフォーマンス？をしたことがある。あれも、対戦じゃないけど似たような朗読合戦だった。またやれ、と言えば尻込みしてしまうが、コトノハの操り手としては気になる世界である。
６月23日（金）
昨日に続いて、取材のお手伝い。東吉野村を訪ねる。ここでは移住者が中心になって福祉系のＮＰＯを立ち上げているが、改めて感じるのは過疎高齢化と「限界集落」の問題。高齢化率４１％の村は、言い換えるとあと２０年もすれば人口が４割以上減る可能性が高い。それでも地域として維持できるか。おそらく同じ境遇の町村は多いだろう。
一方で、こんなところに、と思わせるほど山奥に結構大きな集落があって、しかも家々も立派なものがたくさん並んでいたりする。ここにはどんな歴史が刻まれているのか、それを失っていいのかという思いにかられる。
６月22日（木）
雑誌「クロワッサン」の取材で、奈良市郊外のレストラン「粟」へ。田舎暮らしの取材なのだが、経営する三浦夫妻に取材するのは私ではなく、私はコメンテーター＆コーディネーター役。だから案内してのんびりしていた。
「粟」は、奈良では結構有名な店で、奈良の伝統野菜を栽培しながら料理にしているところ。完全予約制でコースで平均単価３０００円と、昼食としては安くはないが、常に満員だ。ヤギも飼っていて、生駒のラッキーガーデンと対になっているような店である。残念ながら雨の中だったが、それなりに雨にけぶる大和の国のまほろばのロケーションを楽しんだ。
かなり珍しい大和野菜もある。味付けは出汁を活かした素朴なもの。
６月21日（水）
龍神行で仕入れた青梅は、さっそく梅酒や蜂蜜漬けにした。梅酒はラム酒を入れたり黒糖焼酎に漬けたり、何種類かの味を楽しめるはずである。イタドリの料理も試したし、龍神産味噌の味噌汁も今晩のメニュー。さて、今日は紫蘇ジュースに挑戦。大鍋にお湯を沸かしてから赤紫蘇の葉を山盛り入れる。砂糖をドカドカ溶かして、少しさましてからクエン酸を入れると鮮やかな赤になる。３リットルほど作った。
こんなことばかりしているのは、仕事がないから(;o;)。いいのかな～。
６月18日（日）
寝不足の頭で帰途に着くが、高野龍神スカイラインコースを取る。いつぞや冬に挑んで凍結していたために敗退したから、リベンジだ。…さすがにこの季節に凍っているわけないが、代わりに発生したのがガス。ま、前が見えん！ 標高も1300ｍを越えるから、温度も18度を切った。それでもゆるゆると高野山に着く。お参りしたかったが、元気なく下山すると、今度は渋滞。やっぱり高速走っておけばよかった…。
これは、まだガスが薄い状態。20ｍ先が見えなくなる。
６月17日（土）
和歌山県の龍神村へ。途中、「道の駅」など物産店を見つけるたびに寄り道。梅酒用の青梅を買うのが最大の目的である。幸い、すぐ見つかった。それも大玉が１キロ３００円！ ２キロ買い込んで、その後も自家製味噌やらイタドリの塩漬けやら梅干し、キャブキやら…。なんだか買い込みすぎ。もちろん、各店の様子もチェック。お客が来ているのに、従業員がレストランの席についてタバコ吸っているところもある。でも、たいてい和やかに話ができる。
ちなみにその日は、龍神村のヤマセミ温泉へ。これが秘境の湯なんだな。大変な山奥にあるが、泉質が抜群によい。肌がつるつるになる。露天風呂でふやけていた。そうそう、チェンソーアート作品のクマも購入。
世界チャンピオン城所啓二氏の作品。父の日のプレゼント用。私はもらえないけど(;o;)
６月16日（金）
安いガソリンを求めて、ちょっと富雄川を下ったところまで行ったので、帰りは３０８号線で山越えを行う。とんでもない山道で「子どもの森」などもあるのだが、ようやく抜けて生駒の小瀬に出る。そこに「足湯」があった。
かつて生駒市が掘りあてた温泉を利用した野外に足湯がオープンしているのだ。休憩場所とトイレもある。さっそく足を漬ける。遠く生駒山の棚田を眺めながらの温泉気分はなかなかのものだ。温度はちょっと高めだが、夏には、身体ごとつかってしまう子どもが出るのではないか。
それにしても、平日なのに人が多い。決して便利なところではないから、矢田の遊歩道を歩いてきたハイキング客かとおもいきや、ここ目当てに訪れる人も多そうだ。若い親子までいる。これほど人気なら、作った甲斐があろう。
でも、こんな山を走っていたら、安いガソリン代の分も消費してしまったかも。
６月11日（日）
橿原市で会合。そこで少し早く着いて、今井町を歩く。重要伝統的建造物群保存地域とやらの昔の町並みを残したところだ。古い家は、江戸初期のものもある。ちょっと観光地ぽくもあるが、よく保存して住んでいる。ほとんど車は入れないし、家の外観を保つのは並大抵ではなかろう。ただ、私は何やら昭和４０年代の裏町を連想した。子供の頃過ごした町だ。どこが似ていると言えないが、やはり景観の素材だろう。焼き板の塀、土壁…そうした素材には、懐かしさを想起する力がある。とくに木肌の力は凄い。小丸太の格子戸が醸しだす景観は、ほかに真似できない。
かつて大和の富は、今井町に集まるとされた。
６月８日（木）
吉野に行く。お昼に予定していた森の中のラーメン屋が、なぜか「営業中」の看板立てたまま、閉まっている。田舎だなあ～と妙に納得。ここの塩ラーメン、気に入っていたのだけどね。
さて、川上村の土倉家のお墓参りしてから、吉野町に戻って割り箸製作所へ。国産割り箸の現状を聞いた。なかなか事態は深刻である。今回は予備取材ともいうべきもので、今後どうするか私としても考えているのだが…。ところで帰る際に、お土産にヒノキの割り箸をどっさりもらった。我が家だけでは使い切れない。ほしい人、いますか。おすそ分けしますよ(^o^)。
６月５日（月）
北海道の友人ライター西川栄明氏が大阪に出てきたのでミナミで逢って飲む。彼は、「北海道アクティブ移住～ＳＯＨＯ夫婦のログハウス日記」（北海道新聞出版局）を発行したばかり。その営業も兼ねているという。直接書店をまわって売り込むのだ。すごい。これは私もできなかった。見習わねば。ただ、その根底には出版社の営業力が落ちているという構造問題があるのだけど。
ちなみに福島の友人で田舎暮らしライター山本一典氏も、「夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本」（洋泉社）をこの６月に出版した。私の『田舎で暮らす！』（平凡社新書）と並んで田舎暮らし本が揃い踏みである。
６月３日（土）
午後、ふらりと宝山寺参道のナイヤビンギ。ここでマッサージを受ける。通されたのは、12畳はある奈良盆地を一望できる部屋。そこで妙齢の女性に、みっちり揉んでもらった。肩こりがひどいのだが、足の指から頭のてっぺんまで。効いた～。窓からは緑風が吹き込み、このままずっと続いてくれ、と思うほど心地よい。
その後、別室でセットになっているカモミールの香りするハーブティをいただいた。ほぼ個室だから、寝ころんでまったりする。ラッキーガーデンが応接間なら、こちらは癒しの隠れ家か。え？ 自宅は…仕事部屋(^o^)。
６月２日（金）
大阪の某所へ打ち合わせ。生駒山の活性化を計る研究会を立ち上げる計画が進む。大阪側だけでなく、奈良側も含めて考えているという。生駒山のことならうるさい私が参画すると、どうなるか(笑）。府立公園も多いし、神社仏閣も多いし、里山の自然は豊富だし、ネタはいっぱいある。
その後、中之島図書館へ。今はビジネスに特化した図書館になっているが、中央図書館より収穫多し。
５月30日（火）
某放送局の記者が、国有林の違法伐採問題を追っているうちに、日本の森林問題の根幹に疑問を持って、私に連絡してきた。そこで例によって（笑）、ラッキーガーデンで話す。随分この店が気に入ってくれたようで、その後棚田地帯も案内してまわった。そして棚田の水が、第２阪奈道路のトンネルのおかげで枯れたことと、その代わりにポンプアップしていることを話すと、こちらにも興味を持って、さっそく取材に動きだした。この調子で生駒を売り込もう(^o^)。
ちなみに『田舎で暮らす！』を読んでラッキーガーデンに行きました、というメールが来た。その内容は、
＜快道ウオーキング＞
５月27、２８日（土・日）
夜８時に、某シンクタンクの研究員と合流して、車で一路奥三河へ。静岡県との県境にある山奥の東栄町へ向かう。ここで世界チェンソーアート競技会が開かれるのだ。予選の土曜日はパスして、本選を視察しに行ったのだ。本当は、近くまで着いたら車の中で仮眠をとって翌朝に備える予定だったけど、シンクタンクの男が「それではきつかろう」と宿をとってくれたので、豊川で一泊。とはいえ深夜に着いて、早朝出発だ。途中雨模様だったり、いろいろあったが、とりあえず世界の俊英カーバー（彫刻家）が集まる大会を視察できた。結果は、予定通り和歌山・龍神村の城所啓二氏が優勝。むしろ彼が優勝しなかったら困ったことになっていた(^^;)。
現地で奈良の有志と合流。そして先進地である龍神グループと引き合わせる。実は今回の視察は、奈良の吉野でチェンソーアート事業を行うためであった。また和歌山でチェンソーアート・ワールドカップを開催するための視察でもある。こちらの役目も無事終えて、夕方にはまた５時間かけて帰る。なかなかの強行軍である。秋には吉野でもチェンソーアートを旗揚げするから、乞う、ご期待。
優勝した城所氏と作品
５月23日（火）
取材で京都に行ったが、帰りに寄り道したのが、蜂蜜屋の「ミールミィ」。京都文化博物館の近くにある。世界各国のさまざまな花の蜂蜜が並んでいたが、私が引きつけられたのは、蜂蜜酒「ミード」である。人類最古の酒とされ、ワインより古く14000年の歴史を持つという。エジプトやギリシャなどで飲まれた。結婚を祝う人々にふるまったことから「ハネムーン」の語源とも。もっとも、この酒を知る人は少なく、世界にもほとんどない。それをこの店は、集めているのだ。
見た目はワインボトルのような瓶で、アルコール度は１２度ほど。試飲させてもらうと、想像するほど甘くなく白ワインに似ていた。これって、珍品だろう。
だたこのボトルをぶら下げて帰る元気はなかったので、購入しなかった。次に期待しよう。
５月21日（日）
娘と森遊び研究所。雨の日が多くタケノコ堀りをさぼっていたから、案の上、タケノコは生長し、雑木林の中に高さ５ｍはありそうな太い若竹が林立している。それを二人でナタとスコップでなぎ倒していく。結構、楽しい(^o^)。
２０～３０本は伐っただろうか。そのほか、まだタケノコの片鱗を残しているものを８本収穫。地上２０㎝くらい出ているものでも、結構食べられる。とはいえ、量はいらないので、穂先の方だけ食べるつもり。まだ伸びるだろうが、今年のタケノコ狩りは終了だ。今後は竹刈りになる。ちなみに、病後の大阪の親戚のところにタケノコを届けに行った。
５月18日（木）
朝から雨の中、東京中を歩く。平凡社では、「南の探検」（蜂須賀正・著）をいただく。この人は、「知られざる探検家列伝」にも加えたいと思っていた人だ。日本で５指に入ると言われた大金持ちながら、探検に金をつぎ込み続けた人物である。もちろん戦国武将の蜂須賀小六の末裔であることでも知られる。
この本は、戦中に発行されたフィリピン南部の探検記録の復刻。幻の名著である。この本が出たのだから「知られざる…」には入れない方がいいかな。もっとも、本書は一探検記録だけで、ほかにもアフリカや南米などを自家用飛行機で探検している。そちらの方はよくわからず、人物像はまだ不透明のままなのだけど。
平凡社ライブラリー。文庫サイズなれど１７８５円
５月17日（水）
東京へ行く。いくつかの用を兼ねていたが、ちょっと寄るだけのつもりだった民主党の前田武志参議院議員事務所で秘書に誘われて、「森林・林業再生小委員会」にオブザーバー参加。そこで生「菅直人」議員を見てしまった(^o^)。詳しいことはブログに記すが、国会議員が日常的にどんな会議をしているか見聞できたのは収穫。国会の議会だけが会議ではない。
妙な感想だが、さすがに会議の進行はうまいな、と感じた。わずか１時間の間に決めることは決めて、訴えることは訴えて、次回予定も決める。見習わなくてはならない。
５月11日（木）
天理図書館に行く。これは天理大学内にある。ところが大学が、その独特の建築様式のため、わかりにくい。そもそも天理市そのものが、日本ではまれに見る宗教都市である。なんとも言えない建築物が市内のそこかしこに並び、奇妙な配置に落ち着かない。それでも、なんとかたどりつけた。大学図書館といっても一般人も利用可だが、完全閉架式。ちゃんと指定しないと本を手にできない。とりあえず探していた本は手にできて必要部分をコピーしたが、書棚の本をから勘で資料を探す技は使えないのが残念。それにしても、机に椅子、内装は木製で厳かな造りだ。
深夜、某市会議員より、ＨＰリニューアルのお知らせ。ざっと読むと、私も小さく写った写真が掲載されていた(^^;)。ちなみに、もうすぐ始まる臨時議会、市長が予算案をわりと修正したようだ。これなら通るかな。
５月10日（水）
先日、偶然「オロシャ雪原の逃亡者」という本を見つけた。児童書なのだが、これが面白い人物を紹介している。幕末ロシアの軍艦に拉致された日本人がいたのだ。思わず図書館で借りてしまう。もちろん私名義ですよ。
そこで改めていろいろ調べると、吉川昭の小説「北天の星」にもなっていた。非常に魅力的な人物なので「知られざる探検家列伝」に加えることにした。「ロシアに拉致されて逃亡を計った五郎治」である。久しぶりの更新。
それを書き上げたところにメール。なんと某テレビ局から。番組で無人島暮らしを競う番組をやるからエントリーしてくれないか、というものだった。へ？ 私が？ 若いころなら喜び勇んだだろうが、今や安楽椅子から立ち上がれない私が無人島生活に挑戦？ そんなん、火も起こせない、食べ物も採れない、と惨めな姿をさらすだけやん…（笑）。もしかしたら台本があるのかもしれないが、どちらかというと、台本を書く方に回りたいな。それに出演料も？？？ 約１週間拘束されるのにロケまで２０日しかないというのも気になる。
もっともシベリアの道なき原野を歩いて何百キロも逃げた五郎治に比べたら情けないねえ。
ＰＨＰ。１３２５円
５月６日（土）
両親のところに寄ったのだが、そこで話題になったのが、生駒産の壺石。あるいは鳴石のこと。砂利のような岩がくっついたものなのだが、中が空洞で振ると土鈴のように音が鳴ったり、あるいは口が開いていたら花を活けるなどする石のことだ。それが生駒で採れるというのだが…と父親に聞かれた。何言ってんの、俺持ってたよ。ということになって、家の中を探したが見つからない。どこにやったのだろう。結構子供の頃は宝物扱いしていたのに。
この鳴石の正体は、水酸化第二鉄の結晶のようなもの。ただ核が有機物（木の根など）だと、腐って抜け落ち空洞になる。実は生駒は、その産地だったのだ。かつては○○とか××とかで採れたらしい。今は開発が進んで望み薄だが。そのうち家捜しして見つけ出さねば。
ところで、その過程で、別の宝物を見つけた。熔岩洞窟の中に生成された熔岩石筍である。溶けた熔岩の滴が積み重なってできたものだ。富士山の某洞窟で採取した。実は世界的にこの熔岩石筍はいくつも見つかっていない。その某洞窟は、世界の９０％以上の熔岩石筍が発見されたところだ。今は天然記念物とかに指定されて一般人は入ることも難しい。
でも、私は指定される前に発見者とともに調査で潜ったのだよ。だから問題なし。でも、これを私蔵しているものは、世界に何人もいないだろう。「お宝鑑定団」に出品したいほどだが、素性を問われると困るから、止めとく。
ほかにもソロモンの洞窟の石膏結晶とか、小笠原諸島の瑪瑙なども出てきた。久しく忘れていたお宝を見つけ出して、昔の石コレクターの血が騒ぐぜ。
５月４日（木・祝）
午後より、タケノコ堀り。あっと言う間に１０本掘った。まだ穂先を出しているのが１０本以上ある。このままでは雑木林が竹林になってしまう。そのうち堀り捨てせざるを得まいが、今日はこれくらいにしておいた。そして、タケノコ宅急便に変身(^o^)。無謀にもタケノコがほしいと言った人のところに５本。茹でるの、大変だったでしょう(^o^)。お茶して家に帰ると、玄関先で出会った人に（お、この家には配っていなかった）と１本渡す。残り４本のうち、小さな１本をガスコンロで直火焼き。３本を茹でる。タケノコは、焼くのが一番美味い。
だいたいタケノコの片がつくと、銭湯に行く。そこでサウナにも入って、帰りに接骨院でマッサージ。これって、生駒の庶民派リゾートの黄金コースかも。お金持ちコースはそのうち体験するとして、結構ご機嫌で帰った。
夕食も、今日は一人だから考えずに済む。川上村土産の生芋コンニャクと焼きタケノコを刺身にして、なぜか梅酒で晩酌。夜は、西原理恵子の「はれた日には学校をやすんで」を読みつつ…(-_-)zz‥。
５月２日（火）
川上村へ行く。いろいろ調べたいことがあったからだが、夜はキャンプすることにした。と言っても、まっとうなキャンプではない。人の来ないような林道の奥まで行って、そこにテントを張って泊まるだけ。おしゃれな料理もしない。野宿といった方がイメージが近いだろう。ただ焚き火だけはした。そして持ってきたジンをチビチビ飲む。意外と月で明るかったが、谷底だから、空は狭い。朝方、雨が降ったらしく、全体に濡れているのがちょっと残念だが、人工的な音も光もない中、たたずむのは精神のリフレッシュになる。
かなり冷え込んだので、早々にテントの中へもぐり込んだが、外で何か気配がする。ちょっと怖い。動物？ それとも精霊か。あえて外は覗かない。眠ったら勝ちだ。（ちなみに翌日、この山は熊が出るよ、と教わった…）
５月１日（月）
ＦＡＸが壊れた。最初は単に紙が詰まっただけだったのが、カバーが閉まらなくなり、とうとう受信も発信もできなくなる。最近はメールなどの発達で、ＦＡＸの使用は減っているが、よりによって仕事のある時に。
仕方なしに、家電店に走る。最新の機種は凄い。１０数年前の機能は３倍で価格は１０分の１近いのではないか、前機種と比べても半額…と喜んだものの、調べてみると、Ａ４以下しかＦＡＸできないことがわかる。仕事用にはＢ４が必要なのに。だが、今や普通紙ＦＡＸはＡ４が標準になっているそうだ。それ以上となると、事務機器となるらしい。生駒にはそんな店ないし、修理頼んでも１週間以上かかるというので、諦めて買う。ＦＡＸだけでなく、固定電話も買い換えということになる。これが吉と出るか凶と出るか。
４月30日（日）
また山に行った。今回は、私の中の「地図上の空白地」を狙う。山中にある池から水が流れ出ているのだが、その下流は知っている。以前も、その川を遡ったが、途中で終わらせていた。そこで池から流れに沿って下ろうというものだ。
これが、なかなかスリリングな展開となった。すごいブッシュで進めなくなったり、美しいスギ林に出たり。ツツジがいっぱいの斜面とか、結構驚きの岩の渓谷とか。なんとか覚えのある砂防ダムに出て、空白地は埋められた。ちょっぴり安楽椅子から下りた探検家気分(^o^)。
もっとも、そこから脱出するのが大変。再び道のない山をかき分けて進んだのだ。たどるのはイノシシの獣道。あまりにイノシシの跡が多いので接近遭遇したらとうしようかと怖くなるほどだ。頭の中で付近の地図を描きつつ進む。遭難したらみっともないし。が、ブッシュをかき分けていると、前方に外国人二人が歩いている！ 山道に出たのだった。生駒も国際化しているが、外国のトレッキング気分まで味わわせてくれるぜ。
４月28日（金）
またもやタケノコ堀り。今度は一人だからのんびり、と思っていたら、次々見つかる。なんだ、イノシシ娘、もといタケノコ娘がいなくても見つかるじゃないか。前より地上に顔を出している部分が大きくなったせいか。あっという間に１４本。用意したザックに詰め、両手に山のように持ち、引き上げようと思ったら、足元にまた一つ。もう掘れないよ……。
またもやラッキーガーデンに上納。それに鬼工房にも持っていく。あと両親のところなど各地にばらまき、手元には１本だけにしておいた。あまり配ると嫌われる。この季節、各所からタケノコが配られているらしく、前回も何カ所かかち合った。「ほんの数分前にもらったばかり！」と言われると切ない(-_-)。
４月25日（火）
『田舎で暮らす！』の著者インタビューで奈良新聞の取材を受けた。担当は、学芸部とかではなく生駒担当の記者。そこで話は脱線を続けて、２日前に暗峠で人骨が見つかったとか、殺人事件は１年にだいたい１件とか、生駒の裏事情？を聞けた。ついでに市長の状況も。下手すると、６月も予算は通らないかもしれんなあ。
記事掲載は日曜日版なので、早ければ30日にも載るらしい。ちゃんと掲載紙、送ってきてね。新聞社はその点がいい加減だから。ちなみに私は、以前奈良新聞の書評欄を担当していたことがあるのだよ。
４月23日（日）
生駒山は、そろそろタケノコの季節。標高が高いからか、少し遅い。昨年が大豊作年だったので、今年は不作という評判だったが、とりあえず娘と偵察に行ってみた。
森遊び研究所は、雑木林だから、探すのもコツがいる。そこで娘と競争した。ところが、娘は次々と見つけるのだ。それも落葉から数センチしか顔を出していないようなタケノコを。まるでイノシシのようだから、イノシシ娘と呼んだら嫌がるので、タケノコ娘で勘弁してやった。最近背もどんどん伸びているしなあ。
結果的に１２本のタケノコを掘る。とりあえずラッキーガーデンに３本上納。これはスタッフのお土産になるか、タケノコカレーとして店に出るかはわからない。おかげで無料でジュースをいただく。その後、ヒツジへの餌やりに熱中。ヒツジはカラスノエンドウやイバラが好きなのだ。そのためイバラの刺が指に刺さって抜けなくなってしまった。
娘の携帯電話による撮影。顔は秘す
４月22日（土）
ほろ酔い林業サミットを生駒で開催。ここで吉野再生プロジェクトを始動させる…と言っても何のことかわかるまいが、とにかく集合した６人が会議の場に選んだのは、宝山寺参道にある「ナイヤビンギ」。
ここは、不思議なカフェなのだ。元旅館だけに、部屋が幾つも分かれている。だから、大人数が多少騒いでも構わないし、畳の部屋だから寝そべることもできる(^o^)。窓からは、生駒を一望できる。ここでケンケンガクガク３時間も滞在した。軽食と飲み物だけかと思えば、予約すればディナーも出るらしい。酒もある。なぜかマッサージもあるらしい。ちなみにオリジナルの服飾も販売していた。というか、こちらが本職らしい。また一つ、生駒に不思議の空間が誕生したのだなあ。
ナイヤビンギ。ちょっぴり怪しい(^^;)店構え。
４月18日（火）
朝から奈良のホテルで人を拾って吉野山へ。しかし、テレビの桜開花情報によると、今日は吉野山の桜が満開とのこと。すると、とんでもない渋滞が発生する可能性がある。果たして大和郡山までも前がつまり気味。そこで名阪国道で大和高原へ登り、宇陀を抜けて行く抜け道コースを取る。それでもあまり飛ばせなかった。結局、吉野には１０数分遅れで着く。
製材所でお仕事やって、帰りは、「せっかくだから吉野の桜を見て行かねば(^^;)」と道を案内されて、車で登る。メインストリートは交通規制を引かれていた。桜は、満開というより散り始めの風情だったが、やはり山ごとピンクに染まっていた。少しは車を止めて鑑賞したかったのだが、狭い道を数珠つなぎだから、車の中から見るだけ。それにしても平日なのに凄い人手だ。
ようやく山を下り、客を近鉄八木駅まで送ることになったので、１６９号線という渋滞ルートに突入。それでも、八木駅まではたいしたことなく、無事送れたのだが、それから奈良までの大渋滞に入る。ああ…。
４月16日（日）
自治会総会。私の副会長任期も今日まで。めでたく終了した。実は留任要請があり、会長ともう一人の副会長は留任した（さぜるを得なかった）のだが、私は無理言って辞めさせていただいた。表向きは仕事が忙しいから、とも言えるが、実は私の役割はたいしたことない。ただ、あまり永くやるべきではないという気持ちが強かった。きれいごとかもしれないが、この手の役職は、任期を守って交代することが肝心だと思っている。一度崩すと、全体が変質してしまう。
個人的には、久しぶりに無役になりたかったという思いもある。新しい人生を踏み出すために(^o^)、なんちゃって。学童保育関係も終了したし、当分何も役には就かず、自分の立場を眺め直したい。
４月15日（土）
ホームセンターに行き、付属の書店を覗くと、ついに『田舎で暮らす！』発見！ 生駒で初めてである。いくつかの書店を覗いたが、全然置いていず、内心穏やかでなかった(^^;)。幸い、この書店では平積みしていたが、残りは１冊のみ。売れているのだろうか。
その後、ラッキーガーデンへ行って、『田舎で暮らす！』を卸してきた。ここでも拙著を販売してくれることになったのある。すでに置いてある『里山再生』もかなり売れていたので追加することになった。
その後、店主と“商談”。そして地域づくりの策を練る。いろいろやりたいことはあるのだがなあ。
４月10日（月）
娘の中学校入学式。中学校になったら男親は出席しないでもいいか、と思っていたのだが、祝辞を頼まれたので行かざるを得ない。雨の中、ひさしぶりに３人で出かける。祝辞は、２分以内に終わることを心がける。みんな、長いんだもの。麗句も説教もなし。でも、終えてから後悔の波。こんなフォーマルな場での発言、苦手なんだなあ。
４月８日（土）
宝山寺まで歩いて参拝。桜並木の参道を登る。今は９分咲き。風情を楽しめる。その後、健民グラウンドへ下りるが、ここは意外や桜の名所だ。グラウンドの周りに桜がびっしり植えられている。そして、そこから下る古い住宅街にも桜並木が続く。狭い道だが、両側に桜を植えているおかけで、見事な桜のトンネル。
帰り道、小さな児童遊園の前をとおりかかると、夕刊の新聞配達をしている若い男がベンチで寝ていた。桜の下で寝ころがってみたくなったんだろう。配達時間、守れよ。
４月７日（金）
久しぶりに森遊び研究所へ。娘とウサギの墓参りで行ったのだが、研究所のそこここに人の入った形跡。とくにデッキや岩の焚き火場にはいろいろいじられた跡がある。ゴミを捨て、デッキ下に入れてある道具類もいじられている。盗まれるようなものは置いていないが、気分悪い。焚き火でゴミを燃やした。
それでも、青空に木々の芽吹きを見ていると、春を感じる。標高の分だけ、下界より春は遅く、桜も来週あたりに満開になるだろう。タケノコはまだ出ていない。ラッキーガーデンに寄って、桜の蕾の下でお茶を飲みつつほんわかする。ちなみに、『田舎で暮らす！』には、ラッキーガーデン・オーナーの過去と開業の秘密が記されている(^o^)。
４月６日（木）
１０数年ぶりの友人と逢う。ライター仲間だが、同業者とは、意外と逢う機会は少ないものだ。今回はひょんなことから連絡をとることがあり、ついでに飲むことに。ミナミで飲むのも相当久しぶりだ。街が変わっているので店もわからない。そこで思いっきり？安酒場を狙ってハシゴ。１本９９円の串カツとか、２００円くらいの焼酎とか。そうした店が似合う、そして好む年になったのよ。
ちなみに話すのは、何かもうかる仕事はない？である（笑）。
４月４日（火）
宅急便で、平凡社から新刊『田舎で暮らす！』が届く。ついに出た、今年の我が新著。
前回の『田舎で起業！』の続編というか姉妹編。今度は、田舎暮らし希望者向きの移住のためのうんちくを垂れている。もっとも一部は田舎論ともなっているので、ご笑覧あれ。どちらかというと、世の中の“田舎暮らしブーム”に釘をさしているのだが、本気で移住を考えているのなら、ためになることは請け合う。
ちなみに書店に並ぶのは、まだ数日かかるかな。発見者、ご連絡ください(^o^)。
平凡社新書７６０円＋税＝７９８円。
４月３日（月）
娘とエキスポランドへ。絶叫マシンを幾つも乗る。昔は怖かった記憶のあるジェットコースターが全然怖くない。そこで一番怖い「おろち」（２回宙返りほか強烈）に乗ろうというのだが、娘か嫌がるので断念。そのほか場内を回って散財した。駐車料金、入場料などを合わせると、昨夜のワインが何本買えるかな、と考えてしまった(^^;)。
でも、娘と二人で遊園地なんて、これが最後かもしれない。
４月２日（日）
本日の夕食は一人。そこで買い物。まだ温かいバケット１本。ローストビーフ、カンボゾラ（白カビ付きブルーチーズ）、ルッコラとポテトサラダ。それにイタリアの赤ワイン。それでサンドウィッチを作って頬張る。そして大阪まで出て買ってきた文庫版「花岡ちゃんの夏休み」（清原なつの著）。このコミックス版は持っていて、昨日も読み返していたのだが、文庫版には描き下ろしあとがきマンガが付いていると知って、つい大阪まで出て手にしてしまった。
このあとがきマンガによると、このマンガ、男性ファンが多かったという。そして続編希望の声が多い中、行き詰まって描けなくなったとか。う～ん、私もその一人か。思わず大学生時代の下宿で読んだ青春時代を思い出しちっまったぜ。
これ以前は、2006年1月～3月へ
安楽椅子探検家 森林ジャーナリスト
