生駒通信2005年1〜3月

３月30日（水）
　　娘はツクシ採り、私は土器掘り。また鉱脈を発見。掘れば掘るほど、土器の破片がザクザク出てくる。ざっと２キロ。娘がツクシの後にやってきて、またまた土器がザクザク。今度友だちをつれてきて、土器掘りイベントをしようということになった。ちょうど来年度は６年生で歴史を習い出す。古代に夢馳せるのに土器の発掘はよい体験だろう。

３月29日（火）
　　散歩に出て山に迷い込み、結果的に、「幻の池」の所に出た。昨年“発見”した時は写真を撮るのを忘れたことを思い出して、パチリ。ほとんど水が抜けている。昨日は雨だったのにな、と思って堤を進むと、見事Ｖ字型に切れていた。人為的なのか、放置して自然とそうなったのかわからないが、ちょっと残念。
池というより湿地帯。そのうち湿原植物が育つだろうか。

３月25日（金）
　　朝から雪。ホテル季楽里を訪れたついでに、向かいの「曼荼羅美術館」へ。何年ぶりだろうか。多少、以前と展示物が違っているようで、また土産物売り場もできていたが、チベットの国宝級の逸品揃いだ。ダライ・ラマ14世が亡命する際に持ち出したものが、回り回ってこの村にたどり着いた軌跡は、やはり凄い。曼荼羅を前にするとちょっと身が浄化？された様な気持ちになる。
　　さて帰り道、バイパスのよい道をわざとそれて、旧道沿いの温泉街を通ってみた。やはりコチラの方が風情あるよな、と思う。最近は山村でもどんどん道が良くなってきた。単に幅を広げるだけでなく、橋を架けたりトンネルを掘って曲がりくねった道をショートカットしている。すると旧道になった曲がった部分は通らなくなり、かつての町並みを目にしなくなる。
　　ところで、気がつくとガス欠寸前。ガソリンスタンドを探すが、どこにでもあるわけじゃない。山の中を走りながらヒヤヒヤした。そして気がついたのだ。ガソリンスタンドなど商店は、旧道沿いにあるんじゃないか？　そう思って目を凝らすと、旧道の奥にＧＳの看板が。あわててハンドル切って滑り込んだ。危機一髪だった。
　　ショートカットされた「旧道の社会学」をテーマに研究したら面白くなりそうな気がする。

３月24日（木）
　　今日は車で和歌山県上富田町経由龍神村へ。途中、高速を走りながらミュージックテープを聞いた。久保田早紀「異邦人」。最近リカバーされてＣＭなんぞに使われているので、懐かしくなって取り出したのである。そして気がついた。この「異邦人」という曲の意味は、てっきり中近東らしき地方を旅する異邦から訪れた人を指すと思っていたのだが、違っていた。地元の私、なのだ。旅人から見たら、私は「ちょっとふりむいて見ただけの異邦人」なんだわ、という感慨を歌っているのだ。旅人が地元の人を異邦人として見る。それを地元民に見抜かれている……。意外とこんな関係はよくあるかもしれない。最近のドラマなどの田舎の取り上げ方に似ている。都会で傷ついた人が田舎で癒され再生する話。これも田舎人を異邦人扱いしているのかも。だが、反対もあるのではないか。疲れた田舎人を癒して活性化させる都会人の物語もやってくれ(^^;)。
　　チェーンソーアーティストの城所さんチに泊めていただき、夜は丹生ヤマセミ温泉へ。ものすごい山の中だが、なかなかよい泉質をしている。島根・北軽井沢・そして龍神とこの10日間の取材は温泉巡りであった。

３月21日（月・祝）
　　新幹線を乗り継いで、軽井沢へ。ここから迎えの車で峠を越えて群馬県に入り北軽井沢へ。別荘やペンションは雪に埋もれていて、完全に雪国（泣）。てっきり軽井沢ブームに乗っかった新興リゾート地かと思いきや、戦前からの避暑地で、軽井沢より古いそうだ。夜は地蔵川温泉につかる。
　　今回訪ねたのは、ペンション北軽井沢ブルーベリーＹＨＧ（ユースゲストハウス）。ここのオーナーの佐藤さんとは、かれこれ10年近くネット上でつきあいがあるが、逢うのは今回が始めてである。積もる話？を深夜３時まで続けて、喉が痛い、しゃべりすぎ……。

３月16日（水）
　　温泉旅館を出発し、仁摩の炭焼きベンチャー取材。知られざる一目千本桜の山視察。石見銀山の観光カリスマ・ブラハウス訪問（定休日だった^^;)。平田市の水素社会プロジェクト取材。出雲空港より帰宅。滞空時間より、渋滞に入った空港バスの時間の方が長かったかも。

３月15日（火）
　　本日の行動。朝一番に旅館を出て、地元の大赤字ホール視察。農林センター所長に挨拶。美郷町の「山くじら販売計画」拝聴。講演。旧桜江町Ｉターン者取材。疑似行政ＮＰＯ設立計画取材。仁摩・湯迫温泉入浴。仁摩の有志らと会食。喉が痛い、しゃべりすぎ……。

３月14日（月）
　　島根県へ向かう。今回は新幹線でまず広島へ。ここからバスで島根県の川本町へ行くのだが、待ち時間が少し長くて駅前をぶらぶらしていたら、長距離バス乗り場の前にクイック・マッサージの店が目に留まる。店前には「クイズの答がわかったら料金10％引き」という紙が。そのクイズとは、「デンマーク領の世界最大の島は何というでしょう？」
　　簡単やン。私は非常な肩凝り性なのでマッサージは好きなのだが、受けるなら１時間くらいでなきゃ効果ないよ、とこれまでクイック・マッサージを試みようとは思わなかった。しかし、バス待ち時間にぴったりだし、ちょうど肩が凝って頭痛がするほどだったし、クイズには鼻唄まじりで応えられる。というわけで15分間きっちり揉んでもらった。それが快感。思いの外心地よく、肩も楽になったし、終了後乗り込んだバスではぐっすり寝てしまった。
　　さて、クイズの答は何でしょう？

３月10日（木）
　　ご町内のＭ宅に、またスギを伐りに行く。ところが、どこでぶつけたのか、チェーンソーの燃料タンク部分にヒビが入ったらしく、燃料が漏れている。そのうえ雨もぱらついてきた。急ぎ気味に細めのものを３本ほど伐って中止。本当は、切り株をまたアートするのを楽しみにしていたのにな。
　　実は前夜、龍神村のチェーンソーアーティストＫ氏より電話があったのだ。チェーンソーアートについて書いた記事を送ったことに対する礼だったが、今度龍神村にチェーンソーアート・クラブを設立するので、設立総会に来ないかというお誘いも。またチェーンソーアートまちづくり構想を練る案も。いよいよ深入りしそうだな。その前に、チェーンソーの修理をしておくか。
　切り株が高いのは、彫刻するつもりだったため。

３月８日（火）
　　平城宮跡に行く。自宅から車で20分の距離だが、1ヶ月以上かかった。大極殿復元工事の現場を見たくて、アポイントを入れるも電話をたらい回しにされ、東京の文化庁の許可を取り、研究者の都合に振り回され、なんだかんだと今になったのだ。ホンマに疲れるわ。
　　折しも春の陽気に快晴の青空。大極殿とは、古代の都の国事を行う場である。奈良の都の中枢と言っても良い。それを2010年までに復元する工事が進んでいる。古代の巨大木造建築物が1300年の年月を越えて登場し、過去の栄華を再現しようという構想だ。それだけに絶後の檜柱が立ち並ぶ。やはり見て良かった。
　　ちなみに平城旧跡資料館では、長屋王の屋敷跡から出た土器類が展示されていた。それが、年末年始にわが町で掘った土器の破片にそっくり。少なくても同時期に、同じような目的で作られた器であるのは間違いない。下の写真ではわかりにくいが、色も把手も完全に同じだ。これが一番の収穫かな(^o^)。
　　　　　　
長屋王の邸宅から出土した須恵器　　　　　　わが町から彫り出したカケラ

３月４日（金）
　　わずかに小雨の降る中、京都・壬生の町を歩く。めざすは新撰組屯所跡。近づくにつれて、「誠」ののぼりが目に入り、ちょっとした新撰組グッズを並べている店もある。チラホラ観光客らしい姿も。平日のこんな寒い日にご苦労さんなこった、と自分のこと棚に上げて思いつつ、着きました。……が、なんと見学料1000円（ガイド付き）！。ガイドなんていらねえよ、だいたいオレは、新撰組ファンじゃないし、とすぐ宗旨がえして、通り過ぎた。次は壬生寺。こちらは無料で境内に入れたが、新撰組の墓や資料がある一角は、ちゃんと100円200円と別料金。仕方なしに100円払って墓だけ見た。芹澤鴨と、近藤勇のほか数人分。でも、とってつけたようだなあ。
　　その後、京都駅方面に歩き、後期の新撰組屯所があった西本願寺前も通るが、御影堂が改修工事中で見るべきものもなし。あっさり通り過ぎる。かくして一人の京都ツアーは終わったのであった。

３月２日（水）
　　森遊び研究所で、焼き芋の研究をする(^o^)。かなり慌ただしかった。というのも、落ち葉がたくさん溜まっているから、そのうち焚き火をやろうと思っていたのだが、ふと天気予報を見ると、明日からは雨の模様。一雨降れば、落ち葉は燃えにくくなり焚き火は難しい。そして乾くまで何日かかるかわからないし、その頃には忙しくて森に行けないかもしれない……。そこで大慌てで芋を手に森へ出かけたのである。幸い、落ち葉はよく乾いていて芋も美味しく焼けました。２日前にも来て、竹の伐採などを行ったが、このところ連続だ。次に何を行うか焚き火を眺めながら考える。
　　アチコチで道やら何やら工事中なのには参る。せっかく森の中の焚き火なのに、遠くから工事の音が響いて風情をなくす。これも年度末のためだろうか。

２月26日（土）
　　瀬戸内海の直島を家族で訪れた。現代アートの島として売り出し中である。安藤忠雄建築の美術館兼ホテルや地中美術館が建てられ、さらに「家プロジェクト」なる町の空き家を改造したアート空間など、現代美術界では有名な存在。おかげで来訪者も増え、美大生ぽい若者たちや外国人も島中には目立つ。いずれもペネッセがかんでいるのだが、島おこしとしては成功例だろう。本当に島の人々と融合できているのかわからないが……。
　　不可思議な現代アートを眺めて感じたのは、「過剰な意味づけ」である。何だかわからない造形や陳列・配置などもガイドによって語られると意味を持ち出す。そして感心する。わざわざ手作りされた雑草の造形が、コンクリートの壁に生えている作品は、まさに「過剰な自然」を「過剰に意味づけ」したアートそのもの。個人的には嫌いではないのだが、説明がないと感じられないアートってナンダ？　ついでに言えば、建築も空間も風景そのものも作品だからと撮影を拒むのはなぜか？　傲慢である。
　　そんな疑問を抱きながら泊まったのは、モンゴルのテント、パオ（ゲル）の宿泊施設であった……。
　　　　　　　　　　　　　
ベネッセハウスの展示　　　　　　　　　　　　　文化大混浴？という展示　　　　　　　　　　　　　パオによる宿泊施設

２月25日（金）
　　久しぶりに森遊び研究所に行った。驚いたことに、森の隣にある墓地に延びる道がセメント舗装されていた。これまで雰囲気のよい小道だったのに残念。しかも工事のため木が伐られ、土砂が森に捨てられている。ちょっとショックだなあ。また別の斜面にはゴーカートらしき残骸が捨てられていた。とても人力で引き揚げられない。ほか空き缶レジ袋などは毎度のごとく。タバコも多い。こうしてゴミは増え森は荒れていく。
　　今冬は、あまり森に足を運んでいない。しばらく長期仕事を引きずっていたうえ、焚き火でもしようと思ったら雨が降ったり（３日くらい晴れていないと燃えづらい）するからだ。幸い仕事の方の目途もついたから、今後はせっせと通いゴミの番するか。これから山菜・筍の季節だし。

２月24日（木）
　『千利休』（清原なつの著・本の雑誌社刊）を読了。今日１日で一気に読んだ。千利休の伝記というより、戦国時代を裏で操った「茶湯御政道」を描いた絵巻物のようだ。戦国の世というのは、一種の経済バブルの時代でもあったと感じる。当時の茶の湯かぶれ大名は、一つの茶器に1億2億円相当の金を払っていたのだ。
　　もともと私の興味は、清原なつのの10年ぶりの新作！　という感激とともに、日本の美意識が確立された時代にあったから、なかなか参考になった。茶の文化が爛熟してどんどん華美に走る中、それを煽る片棒を担ぎつつ、最後に反旗を翻した利休の感性と想いが面白い。
　　彼の死後、太平の世に入ると、利休のめざした簡素で飾り気のない自然美が一世を風靡するのだが、それも幕末が近づくにつれて再び爛熟する。その結果人が手を加えて作り上げた「過剰な自然」が日本伝統の美意識として定着してしまうのである。だから現代の数寄屋建築に見られるような日本文化は、利休の築いた数寄屋（茶室）文化とは似て非なるものではないか……というのが私の仮説(^o^)。

２月21日（月）
　　朝、宅配便が届いた。アマゾンからだ。と言っても、書籍販売のアマゾン・コムである。これまで版元にメールで注文することはあったが、ネット書店は始めて。こんなに簡単、早く届くとは思わなかった。土曜日の深夜にインターネットに打ち込んで、実質１日半である。本は、店頭で手に取らないと買う気にならない、と言っていたのだが、すぐに欲しくなり、しかも生駒の書店では手に入りそうになく、大阪に出る予定も当分ない中、ついにアマゾンを使ってみたわけ。ネットでも立ち読み？できるし、1500円以上は送料もかからないし、使ってみてわかる便利さ。はまりそう。
　　ちなみに買ったのは、清原なつのの『千利休』である。アマゾン初体験が漫画というのも(^o^)。この本については読了してから改めて。

２月19日（土）
　　娘が小学校の授業で、環境問題を扱っている。自ら選択したのは「生物の絶滅」というテーマだ。各自調べて発表するらしい。そして調べ方というのがインターネットなのである。学校のパソコンで検索して、テーマに関したページを見つけてはフロッピーにコピーしている。それをプリントしてくれ、と頼まれた。
　　こんなやり方が勉強になるのか疑問だが、中身を見てびっくり。子ども向きのＨＰなのだろうが、「野生生物はどうして減少したの？」「絶滅しそうな動物は？」「なぜ熱帯林が減ってきたの？」……そんなＱ＆Ａ形式ながら、内容が目茶苦茶なのだ。トキは絶滅したことになっているし、減少原因は、人間の関与ばかりを指摘し、背景を無視している。熱帯林にしてもまともに理解していない。あげくは内容以前に文章がひどい。クエスチョンとアンサーがつながっていないものまである。こんなＨＰを勉強に使われたらたまらない。我慢ならないので、どんどん書き換えた。そして印刷(^o^)。娘には我が書き下ろしをテキストに使ってもらおう。
　　先日、某ウェブマガジンに連載を始めた某女子アナ出身者の環境エッセイがあまりに間違いだらけだったので、クレームを付けた。すると担当者（著者ではない）からすぐ調べて直します、というメールが来た。すばやい対応は感心したが、インターネット世界の情報にはご用心。

２月18日（金）
　　兵庫県山崎町で講演。行ってみると、担当部長や所長など、みんな母校の出身者であった。しかも会場にはかつての同級生の姿も。さらに先日電話取材した人まで来ている。やりにくい(^^;)。ちょっと早口になってしまった。
　　今日は自家用車で往復したが、帰りは高速を走っていると眠気が襲う。しかも夕暮れ、雨。ちょっと危険を感じて、最寄りのパーキングにあったコンビニで「暴君ハバネロ」を買う。これが最良の眠気覚まし。よくあるミントなどの味では効かない眠気も、この強力唐辛子の辛さで目が覚める。車の中でバリバリかじると、口や舌がヒリヒリ。呑み込むと喉がカッと熱くなりヒーヒー。むせながらバリバリ。汗がにじんできた。かくして無事帰り着いた。

２月15日（火）
　　朝より京都に。まず「人妻」Ｋさんと逢う。ほとんど10年ぶり。彼女は仏教関係の出版社に勤めていて、逢うと何だか宗教や哲学？論議をしていた仲。今年の年賀状が縁で再会することになった。甘い？彼女の声を聞くと、昔を思い出す。今回の話題はお互いの近況やら子どもの話(^o^)。その後、こちらも９年ぶりの再会になる家具職人のＴさんのところへ一緒にお邪魔した。現在の銘木事情を聞くが、ＫさんもＴさんの奥さんと、何やら大いに盛り上がってる(^o^)。住宅とか家具のことになると、みんな言いたいことがあるのかも。
　　思わず時間超過した後、私はＫさんと分かれて、京都市のバイオマス事業化検討委員会へ。今日が最終日なのだが、あんまり結論じみたものは出なかった。結局、こちらは「検討」するだけで、「実施」するか否かは、市当局のやる気にかかっているということか。折しも明日は、京都議定書がついに発効する日。バイオマス事業の目的は、ＣＯ2 の削減なんだけどな。

２月13日（日）
　　昨日の丸太を庭に置き、今度どんなデッキを築こうか思案していて、ふと気がついたのが庭の隅。そこに枯れかけたフキがあるのだが、近づいてしゃがみ落ち葉をどけると……おお、あった。フキノトウが芽を膨らませていた。２つ。例年よりちょっと早いか。まだ小さいので、採って食べるのは止めておいた。春である。
フキノトウ1号　　　　　　　　　　　　フキノトウ2号

２月12日（土）
　　今日は木こり仕事。チェーンソー抱えて、同じ町内のＭ氏宅へ向かう。Ｍ氏は、裏山を購入したのだが、その前面にスギが何本か植えられている。そのため雑木林が見えにくいし、杉花粉もまき散らすだろう。チェーンソーを振り回したい私と利害が一致して？　伐採することになったのである。
　　直径は30�p近くあった。倒す方向によっては危険だから、慎重に選んでゆっくり伐採した。うまく倒れた！と思ったら、上から折れた枝が私の頭に……。やはり危険なお仕事だ。それでもドスンと倒れた時は気持ちええなあ(^o^)。そこで切り株を背持たれ付きのイス型に刻んだ。ちょっぴりチェーンソー・アーティストの気分である。あと、細いのを２本倒す。今日はこれまで。手がしびれる。振動がきついのだ。残りはまた別の日の楽しみに取っておこう。
　　丸太を短く切って持ち帰り、我が家の玄関と庭に設置するイスの材料にする。今度、庭にデッキを築こうかと考えているが、その一環である。
我がチェーンソーアート作品第1号！あと2本は伐れるかな……

２月11日（金・祝）
　　自治会会長の代理として、自治会連合会の集まりに出る。奈良パークホテルにて、宴会。一応何か話でもあるのかと思っていたら、自己紹介さえなく、いきなり宴会である。私は知り合いゼロの状態だが、聞けばほとんどの会長は長年やっているので、お互いよく知っているのだとか。年齢もかなり上の方ばかり。コンパニオンがつき、最後はカラオケも飛び出す定番スタイル。それにしても、この手の宴会や旅行は、市の助成金で行われているらしい。昔ながらの地域社会（地域ボス？）が生きている。生駒は古い。
　　終了後、ちょっと呑み直したくて、一人バー・チャールストンへ。一杯引っ掛けて帰るつもりが、近くの席の女性と話し込んでしまう。フリーのｗｅｂ-designerで、チャールストンのＨＰも作っているそうだ。話題はスコッチやスピリッツの蘊蓄とかマスコミ業界とかフリーランスの生き方とか(^o^)、とうとう生駒の情報を伝えるＨＰを立ち上げる話まで進展。気がついたら午前２時。なんと５時間粘っていたことになる。生駒は新しい。

２月９日（水）
　　また肩こりがひどく、運動不足なので山歩きに出た。昨日は雨が降ったから道だけを散策するのだよ、と言い聞かせながら……。でもって、道なき道に分け入ってしまいました(^^;)。ああ、ズボンが汚れる、地図も持ってきていない、と嘆きながら沢を遡り、斜面をよじ登る。
　　前方で話し声がして、人影が見えた。まもなくハイキング道に出た。これで一安心。と、声の主に出会う。あまりハイキング姿ではない家族３人連れ。向こうから話しかけてきて、池の位置を問われた。池なんぞ、たくさんあり過ぎて説明できない。なんでも自分の土地を確認に来たのだと言う。役所でもらったという地番の書類と地図を見せられた。なんだ、私が登ってきた道なき道のすぐ側じゃないか。この人たちの土地を私は蹂躙したのかもしれない(^_^)。一応大雑把に教えたが、深入りしないようにする。
　　それにしても、自分の山がどこかわからなくなっている地主は多いんだろうな。これが生駒山の姿ですわ。

２月７日（月）
　　自治会役員として、町内で行われている宅地造成に絡んだ契約に立ち会った。町の形成にはいろいろ歴史的経緯があって、それに関連して取り決めがある。お金も動く。それらを自治会役員は仕切らなくてはならない。幸い会長が世馴れた人で、土建屋の脅しやら交渉ごとをうまくさばいてくれるから、私は立ち会うだけ(^^;)。
　　交渉後、雑談になったが、いやあ、いろいろ裏の世界があるわ。現在の○○さんの宅地は谷を埋め立てたものだが、業者は水抜きパイプを埋めてしまったため下から水が湧いている、あそこの石垣は手抜き工事で開発にストップがかかったまま、あそこの私道は某氏が買い取って手放さない……。はては大阪府知事選で誰それが候補者にどう脅しをかけたかという裏話まで。いやあ、世馴れた人の話は面白い(^_^)。私は聞いているだけ。

１月30日（日）
　　朝から学童保育の「耐寒登山」付き添い。標高９６０ｍの葛城山に登るのだが、まあ山としてはたいしたことない。しかも子どもらに付き合って、のろのろ２時間かけて登るのだ。今夜から寒波の予報が出ていたが、昼間は風もなく比較的暖か。それでも山頂付近は雪がつもり、登るのにアイゼンが必要だし、斜面の雪滑りを楽しめたけど。久しぶりの運動にはなったかな。
　　帰る頃、粉雪が舞い出した。下山中にそれはぼたん雪に変わり、下界ではほとんど雨になる。

１月29日（土）
　　約20年前の経験が蘇えった。私は1986年にインドネシアのチモールチモール島を旅した。そして東チモールとの国境に近いアタンブアの町で“ゆみこ”と呼ばれる女性と出会う。そして家族の写真を撮った……。詳しいことは、拙著「チモール知られざる虐殺の島」をお読みいただきたいのだが、数週間前に、突然メールで某女子大生から「私の友人のインドネシア青年は、この本に登場する家族ではないか」という問い合わせがあった。写真に写っている、当時5,6歳の少年が該当するという。しかも彼は現在日本に住んでいるのだ。
　　その後多少のやり取りの後、本日３人で逢うことになったのである。場所は、大阪・京橋のインドネシア料理店。彼の母に当たる“ゆみこ”さんは、戦時中現地に駐在した日本人と現地女性（華人）の間の子どもである。生まれたのは終戦後だが、日本名も持っているのだ。つまり、孫に当たる彼にも４分の１日本人の血が流れていることになる。その後戦友会の助けもあって長兄が日本で学び働き、妹弟を招いたという。
　　こんな出会いもあるんだなあ、と不思議な気持ち。ただ女子大生は、彼の彼女であることがわかって、ちょっと白けたけどね(^^;)。

１月28日（金）
　　午後８時頃、母親から電話があった。なんでも親戚から私がテレビに映っている、という連絡があったらしい。それで思い出した。７時半からＮＨＫの関西ローカル「関西もっといい旅」で龍神村をやるのだった。１月７日に私が取材に訪れて取材された際の番組である。実は夕方に同行したＮ君から番組を録画しておいてくれという電話があったのでセットしたのだが、私自身忘れて「クレヨンしんちゃん」を見ていた(^^;)。
　　なんだかエライ反響だなあ、と思って録画を見てみると、たしかに映っている。大写しが２、３秒ほど。しかし声はカット。せっかくチェーンソーアートによる地域づくりの要諦について熱弁奮っていたのに(´_`;)。それにしても騒ぐほどのものではない。私も龍神村の村民扱いだったし。ちなみに番組そのものは全編つくりものである。事前に仕込んでバラバラに撮ったものをつないでいる。ＮＨＫらしい番組である。

１月25日（火）
　　新しいコピー機を導入した。これまで愛用していた機種は、ほぼ20年間使い、この３月で保守もトナーなどの供給もストップする。そこに印字がおかしくなり、修理するより買い換えとなったわけ。メーカーも定価の60％引きという価格を提示してきたが、それでもオフィス用だからン十万円もした。それに合わせて家具の入れ換えも行った。懐具合が苦しい時に……(>_<)。
　　でも、さすがに最新機器は、気持ちいい(^_^)。パソコンの普及でコピー需要はあまりなくなったんだけど、ないと寂しいからねえ。

１月23日（日）
　　大阪・福島のマレーシア料理店「イーデン」で、マンディの新年会。この会の財政は、毎年赤字だが、まだ30万円ほど残る。ここで残金をスマトラ沖津波被害への募金にしようと提案した。長く他人の金を預かるのは気が重いので、私なりの身辺整理のつもりだ。ところが、意外とみんなシブイ意見が多い。マレーシアの被害が比較的小さなことと、全世界からかなりの金額が集まっていること、使い道がはっきりしないこと……。結局一任されたが、残金は私が自由にすることにした(^o^)。これで豪遊だい！　マレーシア旅行にも行こうかな。ｵｲｵｲ

１月22日（土）
　　大阪の「森づくりフォーラム」。本当は昨春の予定だったが、鳥インフルエンザ騒動で今日まで延びたいわくつきのイベントである。もっとも今回はパネラーのうえシナリオも決まっていたので、あまり自由にしゃべれず、ちょっと欲求不満。
　　生駒に帰ると、すぐ学童保育所へ。来年度に向けた延長保育に関する会議を行う。コチラは私がしゃべり過ぎると、みんなが引く(^^;)ので、自制気味。それでもつい口を出してしまう。フォーラムの鬱憤晴らしになったかな？
　　帰宅すると午後１０時を回っていた。ＮＨＫ教育で「詩のボクシング全国大会」を見る。決勝戦の詩は、どちらもよかったぁ。語る言葉の力を感じる。少しは学ばねば。昔、飲み屋で酔った勢いでライブの舞台に立ち、ギターの伴奏付きで即興の詩？を朗読したことがあったが、あれは気持ちよかった(*^^*)。またやるか。周りが迷惑だろうな。

１月18日（火）
　　震災報道をけなしたが、意外なところで１０年前を振り返ってしまった。フジテレビの「救命病棟24時」である。これは東京に大地震が起きたという想定のドラマだが、震災の状況を見事に描いている。思わずかつての神戸の惨状と二重写しになり、あの時何が起こったか、何が問題で何をすべきだったか、と想起した。ドキュメンタリーがフィクションに負けた瞬間である。昨日の特番では何も感じなかったものを、このドラマは引き出した。今後このドラマがどのように進行し、その出来がどうかわからないが、事実であるニュース映像よりも、作り上げた震災風景の方が胸を打つのは、ノンフィクションの世界に生きている私には忸怩たるものを感じる。いっそ、私もフィクションに転向しようかな(^^;)。
　　若い頃は、それなりにサバイバル技術の習得に力を入れ、緊急時に備えていたはずの私も、いまやロートルだなあ。今現場に出くわしても、何もできないだろう。

１月17日（月）
　　阪神・淡路大震災10周年である。今日は、というよりこの1週間、新聞もテレビもこの特集ばかりであった。
　　私は当時吹田市に住んでいて、かなりの揺れを経験している。家の中はグチャグチャになったが、幸い家族にも怪我なく、被害は軽微で納まった。　むしろその後の経過の中で思い出すのは、報道の画一性だ。災害報道はかくあるべし、と勝手に線引きしたような内容ばかりでうんざりしたのを覚えている。いかに悲惨か、苦しんでいるか、問題があるか……予定調和的なストーリーである。同じ情報でも、もう少し切り口を考えろよ、と関係者の企画力のなさにイライラした。たまたま知り合った震災報道を担当しているＮＨＫの記者に、酒呑んで絡んだのを覚えている(^^;)。
　　そして10年。多少は新しい動きもあるが、報道はやっぱり変わらない。10年を振り返って、あの頃はどうだった、今はどうなった、のオンパレード。それに中越大地震とスマトラ島沖地震の津波被害を重ねたら、いっちょ上がり。局が違っても同じ話題ばかりだ。安直な番組（記事）づくりだこと。作り手の怠慢を感じる。

１月16日（日）
　　ここんとこ風邪気味で寝込んでいたのだが、今日は西畑で「いこま棚田クラブ」が大とんどを行うというので見学に行った。昼前から竹を２００本ばかり伐って「とんど」をつくり、一方で餅をついたり獅子鍋をつくったり……と宴会も展開される。私もお相伴になりながら、今後を語った。
　　午後４時過ぎに火が入る。あっという間にとんどは燃え盛った。その火で餅を焼く。しかし、気がつくと取材する人がいない。せっかく３０年ぶりに西畑の棚田にとんどを復活させたのだ。もっとマスコミに声をかけて宣伝しないともったいない。そこで知恵を授けた。「今年のは予行演習ということにして、来年に『３０年ぶりに復活したとんど』としてマスコミ各社に売込みましょう」。
　　さて、来年の新聞やテレビには「生駒の棚田にとんどが３０年ぶりに復活」の記事が載るか。
　　夜、知られざる探検家列伝を更新。今回は番号の付いた番外偏(^^;)「明治の川をカヌーで下った英国人」である。この調子で更新を増やせるか？
　肝心の正月の縁起物が少なかったような(^^;)

１月10日（月・祝）
　　遅ればせながら「ハウルの動く城」を見に行った。途中でウトウトしてしまった(^^;)。宮崎アニメでは初めての不覚。それにしても、よくわからなかった(^^;)(^^;)。最初から時代や社会がつかみにくい。魔法使いが普通に同居していて、蒸気機関が発達した産業革命の頃の西欧のイメージではあるが、王国がどこと争しているのか、それに魔法使いがどのように絡んでいるのか、わからない。ハウルも怖い魔法使いなのか実は弱虫なのか、性格がわからん。荒れ地の魔女もすぐただのおばあちゃんに？　主人公のソフィーは、いきなり老女にされたのに、あまり嘆かずたくましいんだよなあ。結局、シチュエーションと登場人物の設定や関係がつかめないのがウトウトの原因か。「もののけ姫」以降の宮崎アニメは、難解になってきた。それでも見せる技術は超一級だったのだが、今回はついていけなかった。誰か、うまく解題してくれる人がいたら、ご連絡ください(^o^)。
　　帰宅後、テレビでアニメ「犬夜叉　天下覇道の剣」を見る。途中、ウトウトした(^^;)(^^;)(^^;)。

１月８日（土）
　　泊まった龍神村のホテル季楽里（きらり）は、全館に龍神村の木材を使った、なかなかの宿である。さらに興味深いのは、チップボイラーを導入していること。バイオマスエネルギーの方法として、私はペレット方式よりはマシと睨んでいるから、参考になった。
　　それらを朝から視察して、高野龍神スカイラインを通って帰ることにした。行きは高速道路だったが、高野山経由で奈良の五条に抜けるルートを選んだのだ。途中、「チェーン着装」の看板があって、不吉な予感。さらに途中で雪が目立ち初めて不安が広がる。それでもソロソロと車を進めると路面が凍結し始めた。それでも車を進め(^^;)、とうとう標高1000ｍ。それでも車を進め、１１００ｍ、１２００ｍ……。ｵｲｵｲ(^^;)　すでに引き返す決意はしていたのだが、車を回転させる場を探して進んだのである。狭いところで切り返すのは怖すぎるし、下手に車を止めると動けなくなる。ブレーキも踏めない。とうとう標高１２８０ｍ、護摩壇山の森林公園入り口に着いてしまった。辺り一面雪景色。我が車は四駆だし、それなりのアウトドア用タイヤだったのだが、スタッドレスタイヤではなく、とても進める状態ではない。ここで車の向きを変え、エンジンブレーキだけで急坂を下りた。怖かった。
　護摩壇山の森林公園の入り口
　　それでも、なんとか雪が途切れるところまでたどり着き、ちょっと気を許した途端、車のハンドルが効かなくなり、ゆらゆら滑って雪だまりの路側に斜めに突っ込む。幸いどこにもぶつけず、車は無事ですぐ動けたが、凍結した急な下り坂の怖さを体感した。再び龍神村を縦断して、高速に乗ってヘトヘトになりつつ帰り着く。

１月７日（金）
　　なぜか、和歌山県龍神村で新年会。ここで謀議を企てる予定だったが、なんとＮＨＫや地元新聞社の取材が入ってきた。主催者の一人を追いかけて番組づくりをしている最中で、この新年会の様子も押さえたいということだった。おかげで会議にならず、妙な取材の場になってしまう。撮影されていると、みんなの発言も微妙に変わってくるし、撮り直し（ヤラセ）を行うし、インタビューもされたのでは突っ込んだ話し合いにはならない。と言いつつ、私もカメラを向けられてマスコミ用の言説を吐いたけどね(^^;)。ちなみに放映は１月28日だそう。
　　でも、元三つ星レストランのシェフが作る逸品は美味かったし、夜は温泉につかり、一緒に行ったメンバーと地域づくり論を展開、田舎起業の次の一手を練る。

１月５日（水）
　　再び娘と土器の発掘。時折雪？霰？の舞う天気だったが、手を凍えさせながらも掘ると、次々と大物が見つかる。それも幾重にも重なっている。娘は、直径２０�pほどの平皿の破片をついに掘り出した。また壺の底になる、わりと立体的な破片も出てきた。どうもここは土器の捨て場だったのではないかと想像する。
　「知られざる探検家列伝」を久しぶりに執筆。思い切って二人書いた。「初めてローマ法王に謁見したベルナルド」と、「自転車を発明した平石久平次」である。この調子で、目指せ１００人（笑）

１月３日（月）
　　仕事始め。チェーンソーを車に積み込んで裏山に入る。実は、この道に昨秋の台風でコナラの大木が倒れているのだ。車はもちろん人もまたぐのが大変という状況にある。そこで玉切りして通りやすくするとともに、枝のいくらかを切り出して椎茸栽培用の原木にしようという魂胆。
　　しかし、現場に行くと記憶以上に大木でチェーンソーの刃が届かぬ太さに加えて、倒れたショックで割れがいくつも入って切れ目を入れると幹が軋んで弾ける。こわごわ伐っていたのだが、ピシッという音とともにチェーンソーのバーが挟み込まれてしまった。注意していたのになあ。バーはまったく動かせない。仕方なく、倒れた木の重心がかかっている太い枝を探って、鉈で切断するべく汗をかく。奮戦の末、ついに幹を動かしてチェーンソーを取り外すことに成功した。その後は枝をどんどん落として原木の長さに切る。途中でガス欠になってしまったが、結果的に１０数本を持ち帰った。今年初めての山仕事であった。

１月１日（土）・元旦
　　謹賀新年！　本年もよろしくお願いします。本ＨＰの１年の計は、「知られざる探検家列伝」の更新をもっと進めること、かな？　
　　さて娘と初詣。宝山寺へ行く。行きは歩き、帰りはケーブルカーに乗る予定で出発した。それが「そんなら山道を登っていくか」と軽い言葉に娘が同調し、ホントに山歩きすることに。単に家からの最短コースという意味だったのだが、昨日降った雪がまだ残っているのを楽しもうと考えたよう。それがマジに雪の山道を登ることになった。幸い雪は軽く表面が凍っていて、踏みしめると滑るよりはがっちり足元を固めてくれるようで、登りやすい。身体も温まり、わりと快適に宝山寺に着いた。
　　が、驚いたのは、山門の前の行列である。なんと入場制限をしているのだ。あまりに多くの初詣客が押し寄せたため、鳥居の向こうから一方通行になっていた。宝山寺は神仏混合しているから、除夜の鐘たたいて初詣できる。それが人気の秘密か(^^;)　「並ぶか？」と娘に声をかけるとイヤだと言われ、しばらく出店で買い食いなどをして時間を潰したが、埒があかないので、裏山からこっそり潜入することにした。そのために、ほとんど知る人のない道に分け入る。そこには見事に雪が残り、足跡を刻むことになった。いきなり冬山登山だ。そんなつもりで来たんじゃないのになあ、と泣きを入れつつ登り、とうとう奥の院の裏側に出た。
　　意外と奥の院は静か。混んでいるのは本殿前だけらしい。そこでゆっくり下りつつ堂と社を回って参拝した。それにしても雪にまみれた初詣は初めてで、ちょっぴり冒険的？

これ以前は、「生駒通信2004年11月12月」にあります。

　トップページにもどる